中途入社者の待遇
転職が増加傾向にある中、実際に中途で入社した場合の待遇面はどうなのでしょうか。給与水準についてWEB上で色々見ていると、産業によって違いはあるようですが、継続して働いている正社員と比較すると平均で7割程度という数字があります。
若者層の数字はもう少し高いようですが、転職の際に条件面を重視して判断していることを考えると、思ったより低い数字になっていると感じます。
また入社後の昇進面などについても、やはり継続勤務している正社員に後れを取る傾向が強いようです。
これはあくまでも全般的な傾向のようですが、最近の転職動向を考えると少し悲観的にならざるを得ません。
確かに産業によっては全く逆の傾向もあるようです。
例えば新技術の動向が激しいIT産業では、持っているスキルによって転職後の給与が何割もアップすることがあるそうです。
またサービス産業では、今迄の経験を買われて一躍新店舗の店長に抜擢されるなどのケースもあるようです。
従って、そういった産業では転職の増加傾向が大きくなって来ているようです。
しかし全般的には中途入社者に対する冷遇傾向が強いようですので、今後労働力をより活かしていくためには改善の必要があると思われます。
中途入社者の待遇改善で転職を活性化
一方で、ある統計では転職を希望している就業者の割合が約10%に上るという数字があります。その数字も30歳前後の世代になると15%とより高いものになっています。
そして実際の転職経験者の割合は6%に満たない数字になっています。
転職を希望しながら、実際に転職出来ている人はその半分強と言えそうです。
このギャップは何処に原因があるのでしょうか。
最近では社会的にも転職への抵抗も少なくなって来ているようですが、やはり先程見たように中途入社者への冷遇が一つの要因になっているように思われます。
採用する企業だけにその原因があるとは思いませんが、やはり待遇を決める主導権は企業サイドにある訳ですから何かしら改善の余地があると思います。
決して転職が多いのが良いという訳ではありません。
入社した会社で大きな満足感が得られている、そんな人が沢山いるに越したことはありません。
しかしどんなに努力しても現状に満足感が得られない人も沢山います。
もっと別の仕事でスキルアップを目指したい、もっと色んなキャリアを積みたい、といった人々も沢山います。
中途入社でも待遇面の心配をする必要もない、社会的にもそんな扱いをする企業を認めない、そして一人一人が自分に合った仕事なり会社を見つけ易い環境が実現することを願います。